PCオーディオとか、Music PCとか、PCトランスポートとか呼ばれる世界、いつかは手を染めるだろうと思いながら、なんとなく面倒そうだなぁという理由で躊躇していた。イノベーターの方々からは、3周くらい遅れながらではあるが、やっと重い腰を上げることにした。ヨッコイショっと。
 初めてのPCオーディオ、やっぱし最初はネットで情報収集からスタートだ。まったくもってネット上の先達たちの情報発信の意欲には頭が下がる。機器選択からセッティングまで、詳細に紹介されている。PCオーディオという特定の用途に限れば、マニュアルよりも分かりやすく実践的である。アリガタヤ、アリガタヤ。
 機器の扱いについてはそんな先達たちの情報に任せるとして、私はいつものとおり、音の変化を中心にレポートするとしよう。なんたってこのブログは、音のインプレ集なのだから。って、ハードル低くしといてよかったのだ。

 前提として、お試しで使用するPCは、仕事と兼用のPanasonic Let's Note CF-W7である。おもいっきりビジネス用のノートPCである。こんなんでいいのか。こんなんでいいことにする。
 まずは準備、ということでリッピング。PlextorのCDドライブなんていきなり購入する気はないので、Let’s Note内臓のDVD-ROMドライブを使用する。リッピングソフトは、EAC (Exact Audio Copy)だ。CDは、もちろんお決まりの「LaShell Griffin / Free」と「綾戸智絵 / LIVE!」である。実は「Free」は7曲目の最後の方に、深刻なキズがついてしまっていて、うまくリッピングできるか心配であったが、なんとか無事完了した。よかった。PCオーディオのよさは、このような物理的なキズの心配からの開放にもあるよね。
 再生ソフトは何にしよーかなー、とりあえず、Frieve Audio、Winamp、Lilith、ついでにサウンドドライバーのASIO4ALLをインストールしてみた。後ほどASIO4ALLは余計だったことが分かったが。

 さて、注文していたRME Fireface 400 (以下FF400)が届いた。ネットを見ながら、なんなくセットアップを行い、音出しをすることができた・・・。うそ。ちょっぴり手間取った。
 構成は、

 Panasonic Let's Note CF-W7
        +
 I・O DATA CardBus IEEE 1394 インターフェース CB1394L
        |
    IEEE 1394a ケーブル
        |
 RME Fireface 400
        |
    オプティカルケーブル
        |
 Mark Levinson No390SL

である。無論FF400からはデジタル出力で、No390SLのDAコンバータを使用する。ありふれたパターンだってか。ほっといてくれ。

RME Fireface 400 + Panasonic Let' Note 写真のようにFF400は小ぶりで、AVラックの最上段にプラズマTVと同居させられそうだ。ケーブルさえちゃんとサバけば、違和感なく収まるかも。
 どーでもいーけど、写真ヘタだな、オレ。



 さて比較を行う。PCオーディオ側からDACへの出力は、アップサンプリングなどの一切の手を加えていない、つもりである。実は、操作も含め、まだよく理解していないのだ。(汗
 まず「綾戸智絵 / LIVE!」1曲目「Only You」。CDで聴いてから、PCオーディオに。
 曲の冒頭、観客席の喧騒。熱気がない・・・。人いきれというか、会場を埋め尽くす音にならないザワつきが感じられない。拍手や食器の音は、CDと同等に思うのだが、熱気がない分、閑散として感じる。ピアノが始まる。うーん、ピアノの音はずいぶん澄んでいて、きれいな音に聴こえるようだ。
 評価に困りながら、次に「LaShell Griffin / Free」7曲目「Rise」。
 ウィンドチャイムやハイハットはあまり変わらないか。しかし、ボーカルは変わった!生々しく、濃い音になったのだ。しかも、フォーカスは甘くならず、逆に音像を引き締めている。今までの経験では、ボーカルを生々しくするには、中域を厚くして、音像を甘く出すしかないと思っていた。また、音像のほうは、これ以上引き締めて解像度を上げると、音の密度はトレーシングペーパーのように薄くなると思っていた。相反すると思っていた長所が、両方いっぺんに現れたのだ。こりゃーいい!!
 では、バックボーカルはどうだろう。11曲目「Better Days」である。
 やはりこの曲のバックボーカルも、同様であるようだ。濃く、引き締まって、そして前方に迫ってくる。この音は手放せないゾ。
 そのほかの音は、どーだろー。ピアノや弦は、やはり音像を引き締め、きれいな音になった気がする。低域は少しボリュームを増しボンつくようだ。ぶちぶちと音が飛ぶのは、なんとかしたいなぁ。
 それにしても、エージングなしのこの状態でこの音。エージングが進めばどうなるのか、どうもならないのか。はて。

 PCオーディオの良さが分かったところで、もうちょっと実験。多くの経験者が言っているように、PCの余計なタスクを落としてみよう。仕事兼用PCなので、むちゃはできない。とりあえず、タスクトレイに見えてるものだけ。無線LAN、スパムフィルター、アンチウィルス、ファイヤウォール、ガジェット、ネットセレクタ・・・、これだけでも結構あるもんだ。
 で、音を出す。おおっ!!
 ノイズフロアが一気に下がった。そして、これまたヌケの良さという、ノイズ低減と相反すると思っていた長所を損なうことなく、両立した。こんなに効果があるのかー。これじゃ、音楽専用PC、Music PCを手配するしかあるまい。まさか自作か・・・、うーん。
 ノイズが下がったのを聴いて、最初の綾戸「Only You」冒頭の観客席の熱気のなさが、ちょっと分かった気がした。私は以前より、音のニジミが熱気と感じることがママある、と言ってきた。この曲の観客席の熱気も、ひょっとしたらニジミ、ノイズだったのではないだろうか。だとしたら、あきらめてもよいことかもしれない。
 自分の進む方向には、よいところしか見えない!ってどーよそれ。

 誰かパフォーマンスのよいPCトランスポートを作ってくれないかなぁ、と言ってみる2回目のテスト。